田中さまは関西で有数な精密機械のメーカーを経営されており、業績も順調に推移され、一見、順風満帆に見えていましたが、実は、田中さまは持病があり、できれば現在の激務から解放されたいと考えており、近々に事業を承継することを考えていらっしゃいました。
私共は、田中さまに、承継案(ご家族、従業員、M&A)を提示したところ、ご夫婦にはご子息がいらっしゃらないとのことでしたので、ご家族への承継ではなく、他の役員か従業員等への承継を模索しました。しかし、今までワンマンで経営されていたこともあり、事業にマイナスな病気のことを従業員に悟られないというお考えと、株式の譲渡には相当な金額が必要なことから、社内に適切な方を想定することができませんでした。
そこで、私共は提携のM&A業者に依頼し適切な承継先がないか探していただくことにしました。
しばらくすると、数件打診があり、社長にその内容をまとめてお伝えすると、1件ほど、お眼鏡に叶った会社が見つかり、社長面談の機会を持つことができました。
当初は金額面で折り合いがつかず難航しましたが、田中さまが1年間会社の運営をフォローするということで、妥協することができました。
私共は、税務上の問題をクリアにするため、売買にあたり、田中さまの会社の株式の評価をさせていただき、株価評価報告書を提出させていただきました。
現在は、株式、事業資産、顧客、従業員等が適切に承継され円満に会社が運営されうれしく思っています。